火災から命と文化財を守るために(1/26)
令和5年1月26日、文化財防火デーにあわせて、市消防本部が石炭記念館本館で消防訓練を実施しました。
明治43年に筑豊石炭鉱業組合の直方会議所として建てられた石炭記念館本館は、市内に現存する明治期の木造洋風建築として貴重であるだけでなく、当時の炭坑経営者たちが激論を戦わせた重要な歴史的建造物で、平成30年には救護練習所模擬坑道を含んだ筑豊炭田遺跡群が国史跡に指定されています。
救護練習所模擬坑道は、炭鉱事故の増加を受け明治45年に設置されたもので、延べ4万人以上の救護隊員が練習を行った我が国のレスキュー隊のルーツとも言える施設です。
今回は建物南西側の裏山から白煙が上がり、建物への延焼のおそれがあるという想定のもと行われました。訓練には消防署員ら15人と消防車2台が出動し、迅速な作業で火元への一斉放水を行いました。
石炭記念館本館には日本で初めて使われたドレーガー式救命器(1907年式)が展示されています。
訓練後、山本教育長は「建物が文化財ではあるが、その中には重要な資料が保管されており、建物だけでなくそれらも消失する可能性もある。文化財を責任もって次の世代に残すためにも、万一の事態に備え鍛錬をしてもらいたい」と話し、宗近消防長は「レスキュー隊のルーツでもある地で先人の思いを感じた。日々訓練を重ね、有事に備えたい」と述べました。

